ハニー

アメリカでは夫婦で相手のことをこのように呼んでいる。微笑ましい呼び方である。さて私のハニー、家内は美代子というが結婚して33年になる.私の人生で最高の収穫は彼女と巡り合ったことである。中学時代の友人の紹介であった。73年2月、アメリカ、ミシッシピー州で4ヶ月の工場研修を終え帰国して、堺で電気毛布工場を立ち上げ稼動し始めた頃であった。オイルショック、トイレットペーパー不足事件などのあとで、TVの大河ドラマ柳生但馬守の話をやっており、柳生街道を歩いたり、新薬師寺、2月堂のお水取りに行った。5月には婚約、10月20日に結婚し翌年同日に長男誕生、翌年長女、3年後次女が誕生した。33年の間には引越し、転職、海外駐在など変化が多かったが、いつも笑顔で対応してくれて有り難かった。お蔭で、家の事、子供のことを心配せず仕事ができた。子供達も素直に伸び伸び育ってくれた。アメリカ駐在は子供達にも、家内にも良い経験になったと思う。家内と喧嘩した記憶がないがお互いに感性が合うのか、彼女のふわっと包み込むような笑顔のお蔭か。良い思い出はたくさんあるが、3年前の7月にサンフランシスコからアラスカ、ヴァンクーバー、ヴィクトリアへクリスタルクルーズで12日間の船旅をしたことである。結婚30年記念のたびであった。船の中では3食とも素晴らしい料理で、特に夕食は、チョイスが多くワインも豊富で飽きない。夜はシヨーがあったり映画も見れる。ダンスも出来るし、アフタヌーンティーを飲みながらモーツアルトを聞いたり、プールで泳いだり出来る.欧米人はこういう余暇の過ごし方が好きだし、上手である。アラスカの氷河、ゴールドラッシュ時代の列車、鯨、ラッコ、ヴィクトリアの庭園など本当に良い思い出である。これからますます介護して貰わないといけないので苦労かけるけれど、彼女の笑顔が救いである。 

    船長主催のディナー2003年7月

                       ゴールドラッシュ時代の列車