年年歳歳

    唐詩選の一節に
年年歳歳花相似 歳歳年年不人同

    意味としては、毎年花は同じように咲くけれども、一緒に花を見たあなたはもうこの世にいない。という意味であるが、花は同じように咲くが、人の心は変わってしまう。あるいは人の状態は同じではないという解釈もある。
    いずれにしても宇宙自然は変わらないけれど、人の世の無常さを詠んでいる。高校の時に習った漢詩でこの部分が40年以上経っても印象に残っている。
    昨年の発病以来、体が不自由となって車も運転出来ず、毎年楽しんできた有馬の桜も満開を見ること出来なかった。昨年は脳梗塞の母を車椅子に乗せて満開の桜を見に来た。今年は自分が車椅子である。まさに歳歳年年不人同である。

写真は昨年の有馬の桜である。